知られざる反例(補足)
昨日の記事でに包含関係がないことを説明したが,説明がやや適当であったので,ほんの少しだけ気持ち些細な補足をちょこっとしよう.
としよう.はグラフにすると次のようになる:
がであるかどうかを調べるには,
が有限の値になってくれればよい.の時はグラフでいうと短冊の面積の総和になるが,任意ので考える場合には,個目の短冊は縦,横の長方形となる.よって個目の短冊の面積は
となる.よって
である.この級数が収束するにはでなくてはならない.ここで,であったからであり,であることがわかる.またとなってしまうのでとなる.
次は
である.はグラフに書くと次のようになる:
と同様に考えると,
は,縦,横の短冊の面積の和である.つまり
となるので,収束の条件はとなる.なのでであり,よりである.
なお,この反例は本で見たのではなく私が考案したものであるため,何かに使用する場合にはご自分で証明が合っているか今一度確かめられるようお願いする.